黒船来航により、日本で一番最初に港が開かれた街、下田の記念博物館

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今月の逸品

「ペリー日本遠征記」上院版

2020年11月の逸品

ペリーの日本への遠征の記録です。上院版と言って、3冊1セットでアメリカの議員や政府の役人に配る為に5,000部出版しました。その後一般販売用として数万部を再版しました。また1冊にまとめたものなどが出版されました。当館は何れも所蔵していますがここに掲載のものは上院版です。ペリーは日本の政治の仕組みや、動植物、地理・気候などあらゆる事を調べるために学者や記録係として画家や写真師も連れてきました。中央のが本文で、鳥の絵のあるのが動植物の調査報告、天文図に見えるのが、地理などの報告書です。下田のことも詳しく書いてあります。例えば「下田の街路は巾20フィートあり石が敷かれている。下水もあって清潔で健康的でアメリカより遙かに進んでいる。」、「民衆は控えめであるが快活な態度」とか「乞食を見ることが希」とか随分ほめています。だたし、公衆浴場が混浴であることはキリスト教徒の彼らには「淫蕩な人民」と写ったようです。この絵が下田の公衆浴場の絵で、アメリカでも非常に評判になったそうですが、「卑猥な絵」と言うことで再版本からは削除されています。